STARMANN

眩しくて 手を振れば 遠く輝いて瞬く星座

初野外ライブ・富士急コニファーフォレスト遠征記録 前編「事前準備編」

随分前の話になってしまうが、

「ミュージカル『刀剣乱舞』 ㊇ 乱舞野外祭」

むっちゃ楽しかったあああああああ!!!

という感想を語り始めると止まらなくなるので、本編と感想には一切触れない。本ブログでは、いつかまた何かの現場で彼の地を訪れることになった時のために、今回の遠征の準備と経験を2回に分けて記録しておく。

富士急滞在中は常にお天気に恵まれ、現地で関わった方々もいい方ばかりだったおかげで困ることもほとんどなく、結果としてはめちゃくちゃ運が良かった。しかし、それまでの私のスペックはこんな感じ。

  • 富士急未経験。もちろんコニファーも未経験。
  • 野外ライブは何度か経験あるものの、どれも市街地のスタジアムで晴天。
  • 遠征はほとんど新幹線・飛行機移動で、高速バスはほぼなし(乗り物酔いしやすいため)

おわかりいただけただろうか、この心許なさ。遠征や旅行は計画立てて不確定要素を極力排除して行きたいタイプだが、今回は全部ほぼ未経験+不確定要素が多い環境ということでかなり心配だった。野外現場・初めての土地への遠征において特に心配だったのは天気、移動手段(地理)
今回の遠征計画において最も重視したのは、排除しきれない不確定要素に対していかに対策を講じておくかということだ。

今回は「事前準備編」として、宿・移動手段の手配と、ライブ応援グッズの防水対策についてまとめる。

宿・バス手配

オフィシャルツアーに敗北する

4月24日:オフィシャルバスツアー・宿泊プラン販売決定
公演5か月前、出演者が発表になった段階でオフィシャルバスツアーと宿泊プランが販売されることが同時に発表された。通常の遠征なら、日程が発表されたら自分たちの旅程を決めチケット申し込みより先に宿を抑えるところだが、「グッズ付きのオフィシャルツアーがあるならぜひそれで行きたい!」ということでこの段階では動かなかった。

後々のことを考えれば、保険をかけて自力で先にホテルを取っておくべきだった…
付近の宿は公演期間発表から日が経てば経つほど埋まっていく。加えて元ホテルスタッフ目線で言えば、イベント事が決まると付近のホテルは遠征客からの需要が高まるため料金が爆上がりしやすい。「なんかこの日予約増えてる!近くで何かイベントがあるんだ!料金上げよう!」とホテル側が気付く前に予約するのがベストなのだ。今回も公演2か月前には、すえひろがり期間内の富士急周辺のホテルは満室か、高級温泉旅館クラスの料金の宿しか空きが無かった。

7月3日:オフィシャルツアーのプラン発表
正直この段階では詳細はほぼわからなかった。ホテル送迎付き宿泊プランもあることはわかったが、そもそもどのホテルに連れていかれるのかもわからない程度の内容なので、事前に「行きのバスは○○発のこの便で、ホテルはここを狙おう」といった目星もつけられない。バスツアーの料金はわかっており当然ながら普通の高速バスよりも割高だったため、バスツアーは諦め、宿泊プラン予約一本に絞りチャレンジしようということで同行者との話はまとまった。

7月8日:公演チケット当落発表
今回はいつものツアーのような都市開催ではなくおまけに野外ということもあってか、チケットはかなり取りやすかった印象。真剣乱舞祭2022は最速先行全滅で絶望したものだが、今回は外れている人をあまり見かけなかった。実のところ、今回はチケットより宿と足を確保する方が大変なのだとわかるのは、この2日後のことである。

7月10日:オフィシャルツアー予約開始
1週間前のプラン解禁ではほぼ全く全貌の見えなかったプラン内容が、予約開始と同時にHPで発表される。

ここからは公式への愚痴。今回のオフィシャルツアー以外の通販等何にでもいえることだが、ラインナップの詳細発表と販売開始を同時にするな。
先述したように、事前に詳細まで発表しておいてくれれば品定めした状態で購買戦線に挑めるが、販売開始と同時に詳細発表ではそれができない。更に、この手のネット通販では販売開始と同時に多くのユーザが一気にHPに押し寄せあっという間に鯖落ちするのが常である。そうなってしまうと、ラインナップを見ることすらできない。1週間前に解禁した情報なんぞほぼほぼ意味が無かったのだ。

そんなわけで、ようやくプラン詳細が見られるようになって目星をつけた頃には、該当の日程は全ホテル満室。見事にホテル争奪戦には敗れた。

宿、会場~宿の移動手段の手配

もうこうなったら自力で宿を抑えるしかないのだが、先述の通り、富士急周辺の数少ないホテルは既にどこも満室。空いていてもかなり割高か、会場から離れた山奥にある。オフィシャルツアー争奪戦に敗れた時点で宿探しを始め、かろうじてバスを乗り継いで移動できそうな場所で破格の宿を偶然見つけて抑えたが、この時点では暫定的だった。

そもそも、私がどうしてもオフィシャル宿泊プランを抑えたかった理由の一つが会場~宿の間の移動手段を抑えるためだった。市街地ならまだしも、初めて行く土地の山道を女性だけで夜遅くに歩くのは無理がある。ここが大きな不確定要素だった。

「それならタクシーを使えばいい」と思われるだろうが、私に言わせればタクシーで不安要素を補うことはできない。

2018年の乱舞祭の時のことだ。初日の会場はサンドーム福井だった。あそこは最寄駅の鯖江からかなり歩かされるので、終演後も多くの客がタクシー乗り場に並んでいた。
しかしそこは福井。東京のように次から次へとタクシーが来て客を回収していくなんてことは無く、そもそもタクシーの台数が少ないため長蛇の列に対してタクシーが足りないのだ。体感としては10分に1台くらいのペースである。下手したら同じタクシーが会場と鯖江を往復し続けていた可能性すらある。
まったく進まないタクシー列に並んで1時間ほど無駄に過ごした記憶がある(多少話盛ってるかもしれないけど、日本海側の11月はそれなりに過酷だった)

富士急は観光地なのでそこまでではないかもしれないが、地元のタクシー事情が分からない以上、同様の事態を想定するとタクシーに移動手段を頼るのは不確定要素への保険としてはやはり弱いので、極力使いたくないのだ。


しかし、これは本当にラッキーでしかないのだが、暫定的に抑えた格安の宿が観光地への無料送迎サービスを行っており、ダメもとで聞いてみたところ終演後の会場へのお迎えを快諾してくれたのだった。これで宿に加えて会場と宿の間の移動手段も確保。一向に来ないタクシーを待ったり山道を歩いたりする心配がなくなり、心底安堵した。

お世話になったのはご夫婦で営まれているペンションで、メールや電話で送迎の打ち合わせをしていただいた他にも、より宿泊費を安くするためにGO TO利用を勧めてくださったりと、とても良くしていただいた。お宿自体にも朝食サービスや貸し切りで利用できる大浴場まであり、大変快適な滞在だった。また富士急に行くことがあればぜひ利用したい。本当に感謝…今後予約が取れなくなると困るので、一緒に遠征する友達か現場が被らない友達以外には教えないことに決めている。

高速バス手配

こうして宿、会場→宿の移動手段は無事確保した。あとは富士急への高速バス移動だ。

公式アプリ経由 往復バス+富士急ハイランドフリーパスセット

少し調べると、富士急ハイランドの公式アプリで往復バス+富士急ハイランドフリーパスのセットが、1か月前から買えることが分かった。販売開始日になった瞬間にアプリで残席を確認したが、みんな考えることは同じなようで公演初日の東京駅発の便はあっという間に完売。公式アプリからの手配も諦めることとなった。

後になって気づいたのだが、富士急ハイランドはアトラクションに乗る際にチケットもしくはフリーパスが必要になるが、入園自体は無料だ。私も同行者も絶叫系は得意ではなくアトラクションに乗る意欲はほとんど無かったため、実はフリーパスすら不要だったのだ。下手に買わなくてよかった。

高速バスネット

公演初日分のフリーパスセットがほぼ完売した時点で、購買戦線にあぶれた人たちが高速バスネットに照準を定め直したようで、こちらもちょっとした争奪戦が起こっており、同行者と同じバスは取れたが隣同士の席にはできなかった。渋滞に巻き込まれる可能性があるので、時間に余裕を持って開演3時間半前着予定の便を抑えた。これ以上早いと朝弱々の民には辛い。尚、争奪戦に参加したのは往路のみで、帰りは平日の夕方発の予定だったため1週間前でも余裕で2連番で取れた。

しかも高速バスネットで取ったこの往路のバスが、幸運にも刀ミュコラボバスだったのだ!




乗客もほとんど審神者だったので乗車列を作りつつみんな撮影しており、テンション爆上がりの出発となった。オフィシャルツアーではこのバスには乗れないらしく文句を言っている人も見かけたが、あの予約戦線に敗れて自力で手配してるんだからこれくらいのご褒美は許してほしい。


最終的には宿、会場と宿の間の移動手段、高速バスを、最安値且つ極限まで不確定要素を排除する形で手配することができた。
オフィシャルツアーはグッズが付くといった特典はあるもののやはり全体的に割高で、ホテル送迎に関しては時間的制約も大きいので(終演後1,2時間以内にバスに集合しなければいけない、早朝にバスに乗せられ朝一のコニファーフォレストに置いていかれる等)結果的には自力手配が最良だった。もちろん、自分でそこまで手配できないという人にとっては、もろもろの手数料込みでオフィシャルツアーも有用だと思う。販売方法はもっと考えてほしいけど。

応援グッズ防水対策

野外ライブの大きな懸念点といえば、雨天時の各種防水対策だろう。前編では特にうちわ・ペンライトといった応援グッズの防水対策について記録する。

うちわ

団扇の防水対策については、タワレコのうちわケース(片面がつや消しのもの)と、同じくタワレコのうちわ用PP袋を併用。

タワレコ うちわキャリーケース
うちわケースだけで十分という声もあったが、商品説明には「完全防水ではない」と書かれている。上部が防水仕様ではないただのチャックなので、ガチの大雨になったら間違いなく浸水するだろう。更に1枚あたり800円するので、何枚も団扇を持ち込むタイプのおたくには結構高くつく。

タワレコ うちわ専用PP袋(10枚入り)登場! - TOWER RECORDS ONLINE
その点、タワレコのうちわ用PP袋は10枚入りで660円と非常に安い。面だけではなく柄まで覆うことができ、糊も付いている。閉じ方を工夫すれば防水対策としては心強そうだ。

最終的には、一番よく使う最推し2振り分のうちわはPPの上から更にケースに入れ、それ以外はPP袋のみとした。PP袋は上部が四角くなっているためケースに収まるように、写真のように上部に切り込みを入れ折り込んでうちわの形に沿わせるようにした。


最推しのうちわを二重にカバーしたした理由としては、こだわって作っていたりたくさんファンサをもらったりした思い出たっぷりの大切なうちわなので絶対に濡らしたくないということと、つや消しカバーによってPP袋表面の反射を防ぐ目的がある。

刀ミュのうちわルールとして、反射しやすい素材はNGとされている。しかし100均などで売られているうちわカバーはほとんどが表面がつるつるで、つや消し素材のものはタワレコくらいでしか見つからなかった。この防水・反射対策を通して、近年の推し活ブームでこうした商品が充実してきているのは有り難い一方、あともう一歩踏み込んで現場の実情を知ってほしいと思った。

ここまで準備したが、結局雨には一切降られず、つや消しケースは全体的に文字がぼやけてしまうので、2公演めの途中でケースもPP袋も外してしまった。

余談だが、うちわをケースに入れたことで多少雑に扱っても壊れないという副次的な利点もあった。特に今回は雨対策のためのレインコートなど、いつもの現場より荷物が多くバッグの中がぐちゃぐちゃになりがちだったため、文字がはがれる心配をせずにうちわをバッグに突っ込めるというのはそれだけでストレス軽減になった。せっかく買ったので今後も活用しようと思う。


ちなみに、コニファーが広すぎてうちわ持って行っても無駄かと思われたが、結果:大優勝!

今回は客席降り・ミニステージ・フロート全部ありだったため、後方ブロックでも男士たちが近くに来てくれた。フロートもかなり高さがあるので、埋もれでもちゃんと姿は見える。
そしてさすが野外、陽があるうちは客席が明るくキャストからもよく見えるので、埋もれでもうちわがよく見えている様子だった。ミニステージや通路から距離のあるブロックど真ん中でも、横のミニステージに来た子に向けてうちわを見せていればしっかり反応してもらえた(いまちゅるちゃんスペックなので全員に可能というわけではない)

ペンライト

最後にペンライトについて。防水対策として、野外経験者の友人から100均のキンブレケースをもらった。結局使わなかったが、鍔()部分が六角形になっている刀ミュ本公演のものも普通に入った。

祭りの変形型や最近流行りのハート型のものはちょうどいいケースが無いが、普通にジップロックでもいい気がする。



事前準備編はここまで。持ち物・服装も野外公演に向けて準備したが、現地での使用感を含めて後編の「現地滞在レポ編」に掲載する。

正直宿と移動手段の手配が一番大変で公式への鬱憤もたまり、一方現地滞在中は常に快晴で過ごしやすかったため、後編はかなりイージーモードな内容になるだろう。それでは!