ドリアングレイで優馬くんに恋したわたしが次に優馬くんをこじらせたのは、9月のDREAM BOYSだ。ここまで2週間ちょっと。転げ落ちてからが早い。
外部舞台で初座長を務めた優馬くんが、寵愛を受けるジャニー社長のもとで満を持して帝国劇場の0番に立った。
歌唱力もダンスはもちろん言うことなしだが、ストレートプレイの経験も発揮され、ジャニーズ舞台特有のあのトンチキ世界観でも説得力があった。さすがジャニーさんが大事に大事に育ててきた人材なだけあって、センターに立ったときの華やかさは帝国劇場という場所に決して負けない。これ着て生まれてきたんじゃないかという勢いで、キラッキラの衣装がよく似合う。優馬くんってジャニーズの申し子なんじゃないの…
その姿を見たわたしの心には『機は熟したり』の言葉が沸き上がってきた。
歌もダンスも特段得意というわけではないのにずっと真ん中に立って、与えられた立ち位置のプレッシャーや羨望にずっと耐えてきたのだろう。東西問わず様々なJr.と組み合わされては引き離され、唯一無二の存在としてジャニーズ人生を歩んできた。他のタレントには当然のようにいるシンメやメンバーといった存在、苦楽の全てを常に共にする仲間が優馬くんにはいない。優馬くんは一人だった。
でも、本当に優馬くんは「ひとり」なのだろうか?
そうではない。
最終的に優馬くんはソロアーティストとして一人で歩むこととなった。しかし、関西Jr.やNYC、B.I.Shadow、そしてPZカンパニーと、こうした優馬くんのジャニーズ人生だからこそ出会えた多くの仲間に恵まれているはずだ。そして彼らは、括りを解消されても仲間として、仕事が一緒になれば優馬くんと切磋琢磨している。ドリボでの風磨やThey武道と優馬くんの関係を見て、そう思ったのだった。
優馬くんは一人だけれど、独りではない。
「何もかも引き受けてやろうじゃねぇか!」
ジャニーさんは今日のために、優馬くんを羨望と嫉妬の的になるほどこれ見よがしに推し続けたんだ。可愛い子には旅をさせるために、初主演舞台を外部で踏ませたんだ。そして優馬くんはその思惑通りに、もしかしたらそれ以上に成長し、そんな境地にたどり着いた。
そして今、
「不安はいらない。約束する。僕はずっとここにいると」
帝国劇場の真ん中で高らかに歌う中山優馬。ついに機は熟した。
そして2016年冬、6年に及ぶやらゆま師弟愛がステージの上で実ることとなった。ミュージカル『クロス・ハート』が屋良朝幸、中山優馬をW主演に掲げ、我らが玉野大先生のもとで上演される。
この日が来るのを全やらゆま担が待っていたよね…!
とは言っても、わたし自身こんなに早く二人の再共演が実現するとは思っていなかった。しかも外部舞台。ましてや優馬くんは本格的なミュージカルは初出演にして主演。
ドリアングレイのヒロキ、それいゆの辰巳くんと、優馬くんの外部舞台出演時はPZメンバーの存在が優馬くんの心の支えになってきたはず。それがここに来て、ラスボスクラスのしぇんぱいとW主演。優馬くん箱入りすぎ。絶対優馬くんにひとりでお出かけさせない事務所よ。
奇しくも今年は、わたくしの社会人1年目。肉体的にも精神的にもしんどい年になるだろうが、年末にこの大一番が待っているとあっちゃ、うかうか過労死もしていられない。
もうこれはカルマだ、優馬くんに恋してからこの舞台の幕が降りるまでが、わたしとやらゆまのひとつの大きなストーリーだと言わんばかりに綴ってきたが、要するに優馬くんにハマったところで、渡りになんとやらのタイミングでやらゆま乗せた舟・玉野丸が漂着したって話だ。
屋良担続けてきて、優馬くんと出会えてよかった。12月の幕が開いた時に改めてそう思えるのが楽しみだし、その幕がどうかシアタークリエであってほしいと願う今日この頃である。