STARMANN

いつか光を超えて、わたしを空へ連れ出して

推しが結婚しました。

異性の「担当」や「推し」がいるおたくにとって避けては通れない議論がある。


「担当や推しの結婚、許せる?」


答えは十人十色だろうが、ついに私の答えが出た。


※意見・感じ方には個人差があります。あくまでも私個人の考え方です。



私の贔屓にしている俳優、つまり「推し」である矢崎広さんが、ご結婚された。

第一報は、定期的に送られてくるファンクラブ会報に同封された、本人直筆の手紙(印刷)。



第一報


2017年7月3日。

今年初めての猛暑予報の出た、とても熱い日だった。



その日昼から夜遅くまで仕事のあった私は、遅刻ギリギリでポストも見ずに昼前に家を出て、無事乗り込んだ電車で汗を拭きつつ携帯を開いた。

みんなが騒ぐような特段に大きいニュースは無さそうだが、なんだか一部で不穏な空気が流れている。それもぴろクラさんばかり。



どうやら、今日届く会報に「何か」が入っているらしい。



あー、会報来てるならポスト見ればよかった…と思いつつ、ただならぬ空気を察知し、見なくてよかったと思うことにして思考を止める。今日は兼ねてから準備してきた大事なお仕事の日。個人的事情でテンションを下げるわけにはいかない。

仕事が終わるのは22時。終わってからTwitterを開いたら、誰かが内容をツイートしているかもしれない。
ただボーッとしていても、Twitterを開けば情報が流れ込んでくるのが日常だけれど、今回はそれではいけない気がする。

大事なことは、ちゃんと本人の言葉で初めに知りたい。

気になるけど……今日はTwitterを見ないことにしよう。



そう思い、休憩中も退勤後の電車の中でも、ヲタ垢のTLは一切見ず、ひたすら黒羽麻璃央のインスタを遡り、ひたすら薬研藤四郎を錬結しつづける*1



電車を降りて最寄りから家に着くまで歩く道のりは、生きた心地がしなかった。

その日一日止めていた思考をフル回転させる。

何が入っているんだろう?
何を言われるんだろう?
移籍しますとか?
ミュージカルもうやりませんとか?
引退だったらどうしよう
声のお仕事一本にしますとか、前例があるから有り得るし怖い
お芝居も歌も大好きなのに
もっともっと観ていたいのに
どうしようどうしよう

もしかして

結婚…?



早く帰りたいような、まだ家に着きたくないような、複雑な気持ちのまま、這うようにして家に着く。

自室に入ると「はよ読め」と言わんばかりに立てかけられている、いつものファンクラブ会報が入った封筒。
いつもはメール便で届く封筒が、日付指定までされている。

封筒の中には、いつも通り良質な会報と、会員継続振り込み案内、そして、意味深な白い封筒がひとつ。


震える手で白い封筒を開く。


無地の紙の上には、印刷された彼の自筆の文字が並んでいた。

6月に入籍したこと
これからも仕事は続けていくこと
応援してくれているファンへの感謝


わたしの心に浮かんだ言葉はこれだ


(中の人は喉と心の声とツイートが連動しているタイプのツイ廃です)



手紙の内容としてはよくある文面だけれど。

いつも会報に載る直筆メッセージは「行という概念?」というくらい自由に書かれる、お世辞にも上手とは言えない字だ。

それが綺麗に行を揃えて、難しい漢字も窮屈そうながらもきちんと収まっている。

下に便箋敷いて書いたのかな
難しい漢字も調べて書いたのかな
一文字一文字丁寧に書いてくれたんだな
緊張しただろうな
不安だったろうな

そんな姿を想像すると、いじらしくて、愛おしくて、たまらなくなる。


すべてを知った上でTwitterをようやく開くと、もうすでにそこら中でぴろしの結婚が噂されていた。でもソースはわかっていない、という状況。恐らく、ファンクラブ会員の誰かがネットに流したのだろう*2

彼が自らのTwitterで結婚を公表したのは、会報が届いた翌日の夜だった。




推し」の結婚


好きなタレントの結婚について議論になる度「そういう対象として見ていないから、普通に祝えるだろう」とは思っていたし公言もしてきたけれど、
それは自分の無意識の強がりかもしれない、その時になってみないとどう思うかは想像ができない、というのが本音だった。

好きだった人なら経験はあるが、現役バリバリで好きな人がリアルタイムで結婚したことはない。今の2トップはもう適齢期と言えるから、自分がどうなってしまうのか、傷つかない自信があるからこそ、その時を迎えるのが怖かった。



会報が届いた日、Twitterの噂で彼の結婚を知った相方が、私のことをたいそう心配したそうだ。泣きながら帰ってくるんじゃないかと笑


たしかに泣いた。

でもそれはショックの涙ではなくて、「引退じゃなくてよかった」「これからも彼の芝居を観られる」「嬉しい」「間違いなく幸せな家庭を築くはず」「おめでとう」「コングラッチュレーション」「幸せになってくれなきゃ困るぜ」「ベイベー」「素晴らしい未来へ」「愛を叫べー!!」の涙である*3


心配していたような負の感情が、まったく湧いてこなかったのだ。



こうなったことで応援しなくなるとか見方が変わるとか、そんなことは無い。

すべてを知った上で彼のお芝居を観たとき、前のように楽しめなかったり何か違和感があれば、私にとっての彼も、彼の芝居も、それまでのものだったってことでその時は納得もするんだろう。

でも、現状その兆候は全く見られない。舞台に立てば、板の上の人生を生きてみせて、板の外でのことを考える余地を与えない。そういう信頼の上で彼が、彼の為す仕事が、総じて好き。これからもきっと変わらない。



そもそも私のおた活における「好き」の究極のかたちは、まさにここに核心がある。

ステージの上に立つ人・画面の向こう側にいる人としての彼ら、その表現やパフォーマンス。それらに対して全幅の信頼を寄せ、魅了される。それこそが私の「好きな人」なのだ。
私としては、プライベートまで知り尽くして好きになる必要は無いし、人の道に外れさえしなければとやかく言う気もない。

極端な話、これからもステージに立つ姿を見られるのなら、結婚は大したことじゃない。
死没や逮捕、引退・脱退の方がよっぽど痛い*4

その究極のかたちにまで「好き」を昇華できていれば、よっぽどの酷いスキャンダルでなければ熱愛も結婚も大したダメージにはならないのだ*5


「好きなタレントが結婚したら」という永遠のテーマは、やはり自分で分析していた通り、「普通に祝える」が私のFAだった。

さらに、こんな風に想える人は長いことやらくん一人だったが、ひろしくんへの想いがそこまで昇華できていたことに今更気付き、この気持ちをずっと大切にしたいとも思えた。





本人の言葉で


ところで、「"誠実"という概念を擬人化すると矢崎広になる」というのがわたしの口癖だが、今回もやはり彼の誠実さに曇りはなかった。

ファンクラブ会員にだけ先に公表したことに否定的な意見もあったようだが、私としては至って誠実な対応だと思う。
お金を払っている人に利があるのは商売として当然だし、それはファンを「差別」するだなんてことでは決してない。

一番に伝えるべき人に、一番最初に確実に伝わるように。


早々にネットをシャットアウトした自分の判断も正しかったと思っている。
大切なお知らせは、やはり本人の言葉で第一報を聞きたいものだということは、ここ数年で嫌というほど痛感してきた*6

その術に、古風であたたかみのある手紙を選択するところにも、丁寧に丁寧に綴られた一文字一文字にも、彼の誠実さを感じずにいられない。








「あぁ、この期に及んで、私はまた矢崎広に惚れ直してしまっているんだなぁ…」


推しの精一杯の誠実さにくるまれて、今までの彼のこと、これからの彼のことを考えながら、そんなことを思って、寝る前にまた少し泣いた。


週刊誌にすっぱ抜かれることも無く、最近なにかと話題の「匂わせ」どころか、年中無臭である。


お仕事にもファンにもこんなに誠実に向き合う人だから、奥さんのこともこれから増えるかもしれない家族のことも必ず幸せにして、あたたかい家庭を築いていく。
そしてその責任と覚悟が、彼の役者としての表現力により磨きをかけるのだろう。






私が好きになった人は、多くのファンを持つ俳優として、人として、とても出来た人です。





広くん、

あなたを好きになって応援していきたいと思った1年半前の私は、最高に冴えていたよ。

「好きな人」の幸せを心から願い祝福するこの気持ちを、最初に教えてくれたのがあなたでよかった。

あたたかい家庭を背負って舞台に立つ背中に、これからも見失わずについていける。


舞台の真ん中から満足げな笑顔で言ってくれた「愛してます」という声を、あなたの喉が大好きなこの耳はまだちゃんと覚えてるよ。

だから、舞台の上のあなたに、客席の私はこれからも叫び続ける。

「私も愛してます」


あなたを好きになって本当によかった。


ご結婚おめでとうございます!!
末永く、お幸せに!!

*1:なかなか衝力が納得いかない

*2:その辺の情報倫理に関して話し出すと論点がずれるので割愛

*3:これこそがトゥルーラブ

*4:ついでに言えば、何度経験しても慣れない

*5:これが中山優馬とか宮舘涼太とか黒羽麻璃央なら話は別だが、これも割愛

*6:検索ワード:「重大発表」「生放送」「特別歌番組」「赤いコート」